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カナリートルマリン

鑑別書に「カナリートルマリン」と表記されるには次の三つの条件が必要です。

①鉱物名が「トルマリン」であること。

②マンガン(Mn)を多く含むエルバイトという種類であること。

そして、

③黄色であること。

この三つの条件を満たせば「カナリートルマリン」です。

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①を調べるには鑑別機関にお願いする必要がありますが、一般鑑別という文字通り一般的な鑑別依頼で分かります。これは宝石学を学ばれた方(GIA G.G.やFGAなどの有資格者やそれに相当する技能を持った方)でもある程度は鑑別可能です。

ところが、②に関しては鑑別機関において特殊な検査が必要です。

この検査には蛍光X線分析装置が使われます。

この機器にて成分分析を行い、高濃度(実測値でMnO含有量が7wt%以上が目安)のマンガン(Mn)を含有するエルバイトという種類であるということを確認する必要があります。

このように、特殊な検査が必要なため、特定の鑑別機関でのみ鑑別可能です。

①、②とここまで分かれば最後は③の色です。

これに関しては特殊な機器は使いません。更には、一般的な機器も使いません。見た目で決まります。

鑑別機関でも(もちろんプロの眼ではありますが)肉眼で判断しています。

一般に色を判断する時は色相と濃淡が基準となります。

この種のトルマリンは濃色のものが多く、モルガナイト(宝石鑑別まめ知識「モルガナイト」)の時のように色が見えないくらい淡すぎるものは殆どないため、濃淡に関してはさほど考慮する必要はありません。

では次に、色相についてです。

黄色と言ってもどんな黄か?

このトルマリンは同じ原石から採れる色の範囲はブラウンイエローからグリーンイエローです。

その中で鑑別機関の独自の基準において「イエロー」と判断されたものが「カナリートルマリン」となります。

一般的に「カナリートルマリン」の色の特徴はその名の通りカナリアの黄色のような鮮やかなイエローです。蛍光イエローと呼ばれる事もあります。

とはいうものの、ある程度の色の範囲が必要です。

因みに、経験から言いますと、鮮やかなレモンイエローが理想でしょうが、多少彩度の低い「黄色」や少々グリーンを含んだ色でも「イエロー」と判断されました。

ただし、判断の難しいものは鑑別機関に出された方が確実です。

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ここで鑑別に出した場合の鑑別表記についてふれてみたいと思います。

鑑別機関にお願いして石の名前を知るには次の二つの方法があります。

ひとつは「ソーティングメモ」、もう一つは「鑑別書」です。

◇◆◇鑑別表記について◇◆◇

ソーティングメモの場合: 天然トルマリン  イエロートルマリン

鑑別書の場合: (鉱物名)天然トルマリン  (宝石名)イエロートルマリン

以上のように一般の鑑別書には「カナリートルマリン」の文字は出てきません。

もう一枚の別紙の成分分析レポートにのみ記されています。

これ形式は「パライバトルマリン」と同じです。

いずれの場合も「通常、色の改善を目的とした加熱が行われています。」といったコメントが付きます。

これは文字通り加熱されている石が多く存在するためです。

実際にその石が加熱されているかどうかは判断できない場合が多いようです。

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